○御本尊
日蓮宗の御本尊は、久遠のお釈迦さまの全てである御題目「南無妙法蓮華経」を中心に、仏さま、菩薩さま、諸天善神さまなどがまつられる、法華経の永遠無限の世界を表した大曼荼羅です。大曼荼羅とは「全てを完全にそなえる」という意味で、地獄から仏にいたる十の生存世界(十界)をふくみ、全てが御題目によって浄化されている様子を表しています。大曼荼羅は、もともとは日蓮聖人が文字で描きましたが、当山では木像の十界曼荼羅になっております。 具体的には、正面上段の真ん中に御題目「南無妙法蓮華経」による宝の塔が立ち、その左に釈迦仏(法華経を説く役目)、右に多宝仏(法華経が真実の平等な教えであると保証する役目)が坐っています。その周りに上行、無辺行、浄行、安立行の四人の菩薩が立っています (法華経を特に乱れた末の世に弘める役目)。一段下がった所に普賢菩薩・文殊菩薩(法華経を未来に弘める役目)、不動明王・愛染明王(法華経を信じ行ずる者を守る役目)、また一段下がった所に鬼子母神・十羅刹女(同)、左上に毘沙門天、右上に持国天、右下に廣目天、左下に増長天の四天王が配置されています(法華経を信じ行ずる者・国家を守る役目)。そして 正面下側に日蓮聖人が坐っています。 この大曼荼羅御本尊は、法華経の神髄をお釈迦さまがお話ししている場面を表しており、日蓮聖人によって我々がその法華経の世界に導かれ、その前にぬかずき、手を合わせ、永遠のお 釈迦さまの功徳に包まれる、そういった意味があります。
○最上位経王大菩薩(さいじょういきょうおうだいぼさつ)
○天拝七面大明神(てんぱいしちめんだいみょうじん)
○三十番神
本堂向かって右側には、三十番神さまが安置されています。すなわち、天照大神・八幡大菩 薩などを中心に、日本国中に祀られている三十の神々が法華経の下で力を合わせ、1ヶ月30日(旧暦)の間、毎日日替わりで国家と人々をお守り下さいます。この日々の御守護によって、様々な難をまぬがれ安らぎを得る御利益をさずかります。また、法華経写経の守護神です。法華経の書写は平安時代頃から日本に広まりましたが、三十番神さまは特に、法華経の写 経をする方の身に添って御守護下さいます。